ともかさんのあれこれ

なんやかんや思ったことを書きとめます

アイドルとは何か

わたし、希死念慮があるんですよ。

やにわに何を言い出すんだとお思いかもしれませんが、これはわたしとアイドルの関係を語る上で外せない事実なのです。発達障害(診断はもっと後年に受けましたが)、虐待、いじめなどが積み重なり、小学校高学年の頃には既に希死念慮、即ち死にたい気持ちを抱えていました。

そんなわたしの生活を照らしたもの、それがアイドルです。

ASAYANの隆盛、モーニング娘。の登場、そして伝説のソロアイドル松浦亜弥。それらがどれだけわたしをときめかせた事か。可愛い、眩しい、楽しい!

思い起こせば幼少期から可愛い女の子が好きでした。リカちゃん人形やジェニーちゃんに夢中になり、セーラームーンと共に育ち、転入生が美少女と知ればどうすれば仲良くなれるか真剣に悩みました。可愛い女の子を見ているとそれだけで嬉しい。笑顔になってしまう。アイドルにハマるのはほとんど必然だったように思います。

ただ、その頃自分がアイドル好きだという自覚はありませんでした。あまりに世間一般で流行っていたので、自分が特別にそれを好きかどうか、考えてみることも無かったのです。

時は2007年、東京。短大までを地元の関西で過ごしたわたしは、実家出たさに友達の1人もいない遠方での就職、初めての一人暮らし、初めての会社勤め、満員電車での通勤を経験し、疲弊しきっていました。同期とはそれなりに仲良くやっていたと思いますが、たまに同期会をする程度。金曜の夜から月曜の朝までスーパーやコンビニの店員さん以外誰とも会話しない、そんな週末がザラにありました。孤独は人を病ませると改めて知り目が死んでいく中、その目に飛び込んできた光。それはまたしてもアイドルでした。

大きな声では言えませんが、当時はニコニコ動画の黎明期。規制もゆるく、アイドルのフルMVが多数アップロードされていました。そして「ニコ動でドキ伝の方の魔法陣グルグルを土日で全話見る」をやっていたわたしは、どういう経緯であったかは記憶が定かでないけれど、Berryz工房の「ハピネス~幸福歓迎!~」を見るに至ったのです。ああ、いたなハロプロキッズって。やってたなオーディション。その程度の気持ちで見始めたわたしは、彼女たちに釘付けになりました。小学生の女の子たちが元気いっぱいにラブソングを歌って踊っている。ちょいちょい意味わからん歌詞の情景は秋なのに、秋感全くないペラペラの衣装に謎の中華風コンセプト。何だこれは!?何なんだ!?何でこんなに元気が出てくるんだ!?

それからわたしはBerryz工房のMVを見漁りました。℃-uteにもハマり、モーニング娘。も懐かしいものから当時の新曲までを見まくりました。家にいる時はとにかく何らかのMVを垂れ流し、一緒に歌って踊りました。踊りは適当でしたけれど。それは本当に崩れ落ちそうな日々を照らす光でした。ここで初めて、わたしはアイドルが好きなんだ!と自覚したのです。

没交渉になっていた中高の同級生と久しぶりに再会し「わたしってアイドルがすごく好きみたい」と話した時、真顔で返された「今更気付いたん?あんたずっとそうやったよ」。確かに、松浦亜弥のパフォーマンスをテレビ前で正座して見ていた時点で気付くべきだったな。プロのお仕事を見せて頂いている!敬意を払わなければならない!と、背筋が伸びていたあの頃に。

残念ながら結局は発達障害への周囲の無理解から自律神経失調症になり、新卒で勤めた会社はたった一年で辞めてしまいました。それでも一年続いた事がすごいとさえ思える日々であり、その日々を支えてくれたのはアイドルでした。その後も決して順調とは言えない、しばしば一日中泣いて過ごし、なるべく苦しくない死に方に思いを巡らせるようなわたしの人生の灯火となってくれました。今日まで死なずにいられたのは、間違いなくアイドルの力が大きいと感じています。次の音楽番組を見てから。新曲MVを見届けてから。推しの出演するバラエティが放送されるまでは。そんな風に、一日一日を踏ん張らせてくれたもの。結果として、今日までわたしを繋ぎ止めてくれたもの。

きっとこれからもわたしは、アイドルに眩いほど照らされて生きていくでしょう。胸いっぱいに感謝の気持ちを抱えて。

皆さんにとってアイドルとはなんですか?わたしにとっては正に「生きる光」です。

IZ*ONEデビュー3周年に寄せて

何だか文章でも書いてみるか、という気になったので、ブログを開設してみました。はじめましての方もいらっしゃるかと思うので簡単に自己紹介しますと、元気いっぱいの36歳児、2次元3次元問わず女性アイドルだいすき女オタクのともかと申します。


さて本題ですけれど、10/29、わたしが人生で初めて心底箱推しするに至ったグループ、IZ*ONEがデビュー3周年を迎えました。と、同時に解散から半年の時間が経過しました。IZ*ONEは韓国のケーブルテレビ局Mnetによる日韓合同サバイバルオーディション番組「produce48」出身の期間限定グループであった為、期間満了で今年の4/29をもって既に解散しているのです。にも関わらず、有志のファンがあちらこちらで飲食店などを間借りしたり貸し切ったりした記念イベントを催している。

今回は本当はイベントに行く予定だったのに扁桃炎で寝込んでドタキャンして悲しみと寂しさと悔しさで歯が割れそうなくらい歯軋りしているオタクのひとりごとを書き留めようと思います。


突然別のアーティストの話をするんですが、わたしCreepy Nutsが好きで。その中でも、最新アルバム「Case」に収録されている「土産話」という曲がお気に入りでして。長い下積みから這い上がってきた彼らの軌跡を歌った、エモみ溢れる一曲です。過去の代表曲のタイトルを散りばめた盛り上がるリリックのあと、歌詞はこう続きます。

「エンドロールを流すなら今 みたいな瞬間で溢れてた」

わたしはこの下りを初めて聞いた時、IZ*ONEのことを思い起こしました。


IZ*ONEというグループを一遍の物語にした時、映画に仕立てた時、エンドロールを流せるほどの劇的な場面がどれほどあったかと。デビュー曲がいきなり1位を取った時。新人賞を総ナメにした時。大規模ツアーの成功。活動休止から帰ってきてくれた時。並べだしたらキリがない程に、「その後も快進撃を続け期間満了まで駆け抜けました、めでたしめでたし」そう付け加えてしまえる瞬間ばかりで。長い間アイドルオタクをやっているけれど、いてもいなくてもいいとかあまり好きじゃないというメンバーが1人もいない、誰が欠けても絶対にIZ*ONE足り得なかったと思わせる、初めて出会った奇跡のようなグループ。


「土産話」の歌詞は更にこう言うのです。

「でも欲張りな俺ら ハッピーエンドのその先を見に来た」


IZ*ONEのハッピーエンドは、解散した4/29だったのかもしれません。でも欲張りなわたしは、きっと多くのWIZ*ONEは、その先をまだ信じているし、見たいと思っている。メンバーひとりひとりの活躍を、グループやユニットでの活動を、そしていつか再結集するその日を。メンバーの誕生日や、節目節目の記念日を、みんなで祝いながら。そこにはいくばくかの寂しさはあっても、失われたものを嘆いて悲壮感に浸っている暇などありません。彼女たちはいつまでもIZ*ONEで、わたし達もまたいつまでもWIZ*ONEなのですから。


つまるところ、これからも大いに楽しんでやっていきましょうという事です。IZ*ONEのみんな、デビュー3周年おめでとう。

これからもよろしくね。